ブルッカー教授”ライフセイバー100”受賞

ブルッカー教授、ライフセイバー100受賞             

UNIVERSITY: University of Worcester dementia expert professor Dawn Brooker

 2019年、英国大学でライフセイバー100(人名救助や、苦境を救うなどの貢献をした人たち)を、認知症と共に生きる人々のケア向上に長年尽力されて来たドーン・ブルッカー教授が受賞されました.

ブルッカー教授は、英国ウースター大学認知症学部長であり、研究を通して、チームで認知症の本人、家族、介護者たちの人生をよりよいものに変化させつつあります。子どもの頃、認知症になった祖父との親しい関わりや、その祖父の死への家族の反応などが、認知症の人々への支援に人生を捧げるきっかけとなったといいます。「祖父が突然亡くなった時、叔母たちが『あんなふうになって(認知症)、亡くなってよかったかも・・』と言うのを聞き、私は憤りを感じました。祖父との暮らしがどんなに素晴らしかったか、誰もわかっていませんでした。誰かの死に際して、認知症ゆえに引き起こされるこうした怒りが、私を臨床心理士として、研究者としての仕事に駆り立ててきました」

ブルッカー教授は10年前、2009年にウースター大学認知症学部を設立しました。同チームは、今日では、パーソン・センタード・ケアをリードする権威として、国際的にも高く評価されています。ブルッカー教授が指名された、英国ライフセイバー100では、国の健康と福祉に向けて人々の人生に大きな影響を与え、意義ある違いを創り出すような業績を残した個人や団体を表彰しています。それは、大学が家族、地域、社会にどのような影響をもたらすかという英国の大学におけるMade At Uniキャンペーンの一つとして位置づけられており、ブルッカー教授は、「このリストに名前を連ねることができ、本当に名誉に思います。私はウースター大学の認知症学部のチーム全体の仕事をこの上なく誇りに思っています。研究や教育、研修を通して、多くの認知症をもつ本人、家族、介護者がより充実した人生を送れることを目指して支援しています」

英国大学代表D.Jビール教授によれば、「ライフセイバーというと、通常、医師や看護師、医療従事者などに焦点を当てがちです。しかし、国や社会が日々変化する中、大学は人々の人生や生活をよりよいものにする革新的な取り組みについても貢献しているのです」と。

University of Worcester ”Made at Uni”(2019.5)より転載(村田康子 訳)

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